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山日記 200808
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山日記
山鳥の日記です。 SS書いてます。
げげごぼぅおぇっ
 どうでもいいけど沙耶とお酒飲んだら割り勘なのにハメ外された挙句やっかいな介抱を要求される気がする。美少女じゃなかったら絶対ヤだよね、うん。美少女でもどーかと思うけどね。
 理樹くんっ、晩御飯一緒にどう? って。
 え、お誘い!? と思うんだけど、連れてこられたのはつぼ八で。
「こういう青春にあこがれてたの! 理樹くんも駆け抜けなきゃ! テニスサークルとか入ったらどう?」
 って。
 どーみても下戸さんなのにほんと沙耶には困ったもんだねマッタク。

 これ二日酔いじゃなくて当日酔いが休憩挟んで延長されてるだけだろ。死ぬわ。逆に目覚めスッキリだわ。ハレ晴レユカイ(死語)だわ。
漫画感想 「孤独のグルメ」 久住昌之×谷口ジロー
「モノを食べる時はね。誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあダメなんだ」
 ちょーかっけえ。

 簡単に内容を説明しますと、中年オヤジがメシどきからズレた時間にすきっ腹を抱え、いろんな場所でご飯を食べるグルメ漫画です。
 「そうだよなあ、中年男のすきっ腹ってなんだか孤独だよなあ」などと思っていたのですが、そうじゃない。
 この作品でいう「孤独」っていうのは、たとえば上のセリフに代表されるような、空腹を満たしているときの幸福感っていうのもあるでしょう。誰にも侵されることのない救いの時間。孤独であり孤高であり。自分、すごくよく分かります。ミスタードーナツでひとりフレンチクルーラーを食べているときの幸せ。

 といったことが帯に書かれてるけど、多分それだけじゃない。
 主人公は個人で輸入業なんかやってる根無し草で、家族も居ない。それで色んな、食堂だとか個人経営のレストランだとか屋台でご飯を食べるわけですが、この漫画は食事の時に最も気にすべきである「場の空気」を描く。それぞれの場所には常連の人たちがいて、主人公を介さない独立した時間が流れている。たとえば「焼きそば」と看板が下がったままの「焼きまんじゅう屋」がある。

 なんだか……素朴な味だなァ
 この店みたいに……どこかずっと昔に時間が止まってしまったままのような味だ

 空っ風の吹く町で、この店はどうなってしまうんだろう? と考えながら後にする。居心地のいい店だと感じても、そこの常連になることはない。主人公は仕事の関係でたまたま立ち寄っただけ、言ってみれば食い物屋の時間を覗き見ただけなのです。

 さらにこの漫画がすごいのは、様々な場所の時間を描きながら、そこに全く作り物臭さがないところ。
 それが顕著なのが大阪のたこ焼き屋台。夜なので酔っ払いで混んでます。

「大丈夫 今つめるさかい。 ハイそっちつめて丸イス裏から持ってきたって」
「えぇわ ボク よねちゃんのひざに座るから」
「ああん そこは高いでぇ」
「よねちゃんのひざは高つくで 1万9800円や」
「でも今はバーゲンやさかい1200円」

 これは掛け値なしにすごい。文章だと1ミリも再現できてる気がしないけど、漫画だと本当に活気があって温かくって、ともかくすごい。
 この漫画は、上で自分がやったように「独自の時間が流れてる」なんて説明は一切していません。ただすごくおいしそうなご飯と、そこの客をちょこっと描いてるだけなんです。でも、やはり時間、言い換えれば空気が、明確に描かれているように思える。
 「独立した時間」なんて書くと=で世界との断絶なんてテーマと繋がっちゃいそうで恐ろしいのですけど、主人公は断絶なんて起こしてなくて、その店でご飯を食べることで時間を一瞬共有している、と言えばいいのでしょうか。その店の中では浮いてて孤独なんだけど、食事することで同時に自分の時間を見つめなおしてる。

 主人公の知らない時間があり、主人公しか知らない時間がある。世の中の一番簡単な縮図なんじゃないかと思うんだけどどうだろう。
 主人公と周りの人間にだけ時間が流れてるのが少年作品だとすると、「孤独のグルメ」はまごうことなく中年作品です。
エヴァンゲリオン。
 かつてのヲタの必修単位。
 ラブひなに熱中していた友人を挑発し続け、それがKanonに蒙を啓かれてAIRに首を傾げてCLANNADに熱中し、「葉はまじアンまでだな」などとのたまうようになり二次創作などし始めた自分ですが、「今まで観てないのが不思議」と釘を刺されたので観てみました。
 まだ11話で核心にも触れちゃいねーですけど。
 「残酷な天使のテーゼ」が流れたり、次回予告を見るたびに思わず腰を浮かせてしまうのでなかなか先に進まないんです。ただ「アスカ、来日」だけはがっかりした。あと暴走モードもどうせ単発ですしね。
 パチンコ・エヴァがヒットすると睨んだ企画者はすごいと思う。実際面白いしね。おかげでアスカ大嫌いになったけどな。
 それはともかく。

 90年代的・村上春樹的思想に精通していて、内向の世代とかゼロ年代の想像力とかテヅカ・イズ・デッドとか大塚英志とか東浩紀とかその辺を読んでるような人間じゃないと理解できない、難解で、哲学的な素養を要求されるげーじつ的アニメ。
 そこに描かれる青少年の苦悩や思想は現代を生きるクリエイターの多くに今も影響を残している。ほら、そこにもここにもエヴァの思想の影響が。
(≒理解できない奴は黙ってらき☆すたでも観てろ)というアニメ。

 そんな風に思っていた時期が俺にもありました。





碇指令「ぬるいな。」


 なにこのアニメw
 OPかっこよすぎ。人間は単調さを嫌うっていうけど、リズムばらばらなのに歌にぴったりとかあり得ないっすね。すげえ。リトバスのOPもこれに比べれば大変単調。
(余談だけど、リトバスOP、集合写真の部分のシャッター演出はちょっと無いと思う。なんかぼってりしてるし、そもそもあれデジカメだろ? 「演出」って言うならそれまでだけど、違和感を覚える人間にとっては失敗な演出だな。自分だけかもだけど。)

 かつての中高生がテレビの前で正座してた気持ちが分かるわ。今やってたら観るもん。「エヴァが受け入れられた理由と背景」みたいな評論をたまに見かけるけど、まず単純に面白いから受けたんじゃないかと思った。
 「使徒、襲来」
 「あなたはここに何をしに来たの?」って、おいおい、そんなん知るかよ! オヤジが急に呼び出すから来ただけだろうがぁ!
 とブチ切れないシンジ君はすげえ大人だと思った。まー使徒倒さないと帰るに帰れないから、あれが一番現実的な選択だと思う。
 ネクラで皮肉屋でちょっと病んでる感じのシンジ君ですが、彼が大嫌いだった「エヴァのパイロット」という称号のおかげでクラスに馴染む皮肉とか、中学生のスクールヒエラルキーみたいなのがリアルでよいと思います。そうだよね、クラスにそんなの居たら友達になりたくなるよね。
 「瞬間、心重ねて」も非常に馬鹿らしい出来でした。てめえエヴァになにさせやがる!
 掴みはオッケー。ってところなのかな? まだ。
 これロボットアニメとして見てもふつーに面白いっすね。まぁロボット部分が隠れ蓑なのは分かってるんだけども。


 エヴァと切り離して。
 今は「単純に面白い」って評価が軽視されがちな風潮が広がってる気がするんだけど、「見てて面白い」っていうのはすごく大切なことだと思う。メッセージ性とか思想的意義に対して、面白さは優先されるべきだよなあ。そういうのを飯の種にしてない人にとっては、ぶっちゃけてしまえば暇つぶしなんだし。
 でもやっぱり「作り手が何を考えたか?」を考えるのをやめるのはよくない。いや、どうなんだろ? やめてもいい気もする。少なくとも生活していくにあたっては全く不毛。
 それでも、好きになった作品に関しては、やんなきゃなあ、と思うわけです。なんでか。リスペクトの意味もある。
リトバス女子の表示偽装。
 EXネタバレにつき反転。

 ……あれ、もしかして沙耶と「あや」って姿形違う?
 考察が足りないとSSって書けない。しくじった。

 崩落現場のCG、幼いなあ、とは思ったんだけど、髪の長さが全然違う。
 あやの霊魂が成長したという可能性を排除すれば(あやが死んだのはバスの転落と同時と考えると自然だろうし)、あやは土砂に埋もれたあの姿で虚構世界に接触したはず。でも沙耶は髪が長い。「朱鷺戸沙耶」とキャラを重ね合わせたときに誤差修正みたいなのが入ったのかもしれない。(まぁあゆの霊魂の前例はあるけれど。)
 とすると、虚構世界では多少顔かたちが変えられるのか。
 だからはるちんのキス直前のCGはあんなに可愛いんですね、わかります。


 あと沙耶の生存の可能性について(冗談)。
1.沙耶の外国の話は「朱鷺戸沙耶」の設定。スクレボはメタフィクションな漫画だったのだ。
 あやはCGの通り理樹と面識の無い幼女。サッカーをした男の子は他人の空似。外国の話はスクレボの話。お父さんのCGは崩落直前。あのあと危険を察知して逃げ出す。これくらいの巻き戻しは可能なハズ(恭介参照)。

2.片目は見えておらず、身体の半分は土砂に埋まっていたことから、「何度も見た致命的な出血」という描写は信憑性に欠く。一人称だし。見えてないだろ、それ。
「し、死んだあ! あたし、死んじゃったあああああああ!!!!」
 とパニックに陥った結果。

 自分も手足が凍るような真冬に自転車で転んだときそうなった。したたかに全身を打ちつけ、痛みのあまり目の前が本当に真っ白になった。身体中から血の気が引いて凍え死ぬ思いだった。道に倒れこんで通行人を驚かせた。青あざだけで済んだ。

星野ジャパン(笑)
 金メダル以外いらないんですから三位決定戦出ることも無いと思う。
 で、どの面下げて帰ってくるの? というか帰ってくるの? ほんとに?
 マスコミはどう報道するのかね。「健闘した」ってのも通用しませんよね、これだけボロ負けしてると。そもそもセリーグ選抜に完敗してるドリームチームってのもどうかとは思うんだけど、それでも日本の野球界を代表する最強のメンバーを選んで、「金メダルを目指す」とあれだけやかましく騒ぎ立てといて韓国に連敗(笑)。言い訳できませんよね。
 ここから日本野球の矜持を保つ方法があるとすれば、マスコミに星野を筆頭に袋叩きにしてもらうことくらいしか思いつかないんだけどどう?
 星野さん、ここで歯の浮くようなテンプレ擁護なんてされたらあなたがお嫌いなサッカーと同じになるよ。「勝てる」と言った相手に(実際の力量差はどうあれ)負けたら善戦も健闘もないでしょ。なぜ無様な敗戦を二度も喫してしまったか、を徹底的に洗い出して自分の無能さをさらけ出すしかないんじゃないの。

 あと、プロ野球選手は夢を売る仕事。「北京で悲願の金」という夢を売る、と言っておきながらできなかったんだから、プレーした選手の擁護も難しいと思うんだけどどうか。ソフトの翌日にこれだから本当に萎える。広島の3連敗がさらに加速させる。



 拍手レスです。ブログ拍手のコメントですのでお名前だけ。

[READ MORE...]
ソフトボール初の金メダル。
 上野さんもさることながら、アメリカの4番ブストスのオーラは異常。まじかっこいいw
 「強国・アメリカ」を象徴するような本当に気持ちのいい選手だった。
 送りバント? だせえぜ!
 内野安打? だせえぜ!
 センター前ヒット? 右中間突破ツーベース? だせえぜ!

 って感じ。外角の特別甘くないボールを平気でライトスタンドにぶち込んだときには戦慄した。ソフトボールってあんな風に飛ぶんだな、おい。ソフトボールは素人なら芯で捉えないと内野を越えるのもおぼつかないんだけれど。
 上野の二日間で400球を超える熱投もあり、記憶に残る試合だった。
 そんな試合で日本勢が不滅の記録を残したということはすごいことだと思います。



 以下拍手レス。

>10:50 「土曜日の朝の銃声」面白かったです。理樹と沙耶が別々の道に進んでいても、それぞれ幸せそうな生活をしているようでとてもよかったです。
 面白いと言って頂けるのは本当に嬉しい限りです。こんな未来になったらいいなあ、と思うものを書いてみたSSだったので、それを気に入ってくれる方がいたということもまた嬉しく。
オリンピックな日記と拍手レス。
 野球とソフトボールの温度差に笑ったw
 オリンピックでアウトカウントを間違える競技があるかと思えば、あと一人から同点ホームランを食らい延長で一度は勝ち越されつつサヨナラゲームにした競技がある。
 上野さんよく頑張った。ダブルヘッダーで1日2試合、320球? 今日び高校野球でもありえねーよ。

 ……で、明日決勝戦とな。そらストレート勝ちしてきたアメリカにアドバンテージがあるのは当然だとは思うけど、さすがに日程おかしいだろ。
 明日のピッチャー、上野さんは無理だよなあ。
 あとオーストラリア、36歳のママさんピッチャーってすごいな。夢があるな。ロンドンの次復活しないかな。ソフトボールは野球と抱き合わせで除外された印象があるんだけど、むう。



 拍手レスです。
 一括お返事。

>8:55 一応 沙耶みたいな人でてるけど個人的には理樹の彼女として出して欲しかった
>13:49 リトバスSS情報サイトから来て、沙耶SSと期待して読み凹みましたorz これ沙耶SSじゃなくて鈴SSじゃないですか。作品のでき以前に詐欺にあった気分です

 沙耶SSを名乗ってるんだったら沙耶が出てくるのが当然ですよねー。「俺が沙耶SSって言ったら沙耶SSなんだよ!」なんて倣岸な態度を取る気は全くありません。読んでくださった方を失望させてしまったということはSSとしての失敗です。反省します。
 ……ただ、個人的には「沙耶シナリオ」を踏まえたその後っていうのはこういう形が自然、いや、こういう形もありかな、くらいに思います。納得していただけるようなSSにできればよかったんですが、いかんせん力不足。
うっかり寝過ごしてる間に
 清原、今季限りでの引退を表明
 なんだかんだ言って残念な気がしないでもない。まぁここ数年の成績考えれば当然だろうし、むしろ遅すぎたくらいではあるんだけどさ。
 自分が野球を見始めたころの巨人メンバー、あとは清水と仁志くらいしか残ってない。
 巨人は好きじゃないけれど、特別なチームであったことは間違いない。
 もの悲しい気がする。なんだか。

 あ、「孤独のグルメ」って漫画めちゃくちゃ面白いですね! グルメ漫画なんて九割九分九厘九毛九糸九忽は料理の御託を並べてテキトーに絶賛するしか能が無いと思ってたんですけど、これは面白い。なんつーかすごい。
 「主要キャラ」だけ描いて主要キャラの周辺だけ時間が流れるよーな自己中作品が世に溢れかえる現状(別に嫌いじゃないけど)、こういった作品はすごくいいと思う。それ以前に演出とかすごいと思う。
沙耶SS書いたどー。
 ……あっれ、沙耶出てきてないじゃん。これ。
 沙耶は本当に扱いが難しいなあ。
 いちおーネタバレ反転↓
 スクレボの作者が富樫ばりのことになって、リトルバスターズのみんなで同人誌を作るSSを考えたんだけど誰か書きません? 秘宝はなんにしようか、なんてみんなで相談してさ。
 あるいはクドがKGBの非合法工作員になって沙耶にいかがわしい拷問をしたり。囚われの時風に沙耶がいかがわしい拷問をしたり。冬にはいっぱい見られると思う。というか期待してる。嘘だけど。

 沙耶について考えれば考えるほど、麻枝さんは鬼畜だなあと思う。健気で無垢な美少女をいたぶらせたら右に出る人間はそうそう居ないぜ。沙耶をドMにしたのはなにも遊び心じゃなくて、麻枝さんが好き放題いじめても許されるように設定したに違いない。
 あるいは、エクスタシーモードは死ぬことに沙耶が麻痺してしまった表れなのです。我々プレイヤーが沙耶に対して何も感じなかったのと同じように、沙耶も時風くらいぶっ殺しても何も感じない。むしろ「いやっほーう! ぶっ殺したぜえ!」みたいな。どうせコンティニューできるしー、ってなもんだ。
 そんな麻枝さん渾身の皮肉。「沙耶さんだけに興奮する」みたいなことを理樹君が言ってたのも皮肉。あいろにー。
 やっぱ麻枝さんは鬼畜だなあ。


 半日寝かせて夜にアップします。今日雪平鍋が寝過ごしたら唯にゃー欠席。うわああああ
リトルバスターズ!とはなんだったのか。
 エクスタシーで追加されたシナリオ。葉留佳バッドエンド。
 はるちんは「居場所」を求めて生きてきたわけなんだけど、そして理樹君のそばこそが自分の居場所だと信じていたわけなんだけど、それを奪われてしまった葉留佳は絶望して車道に飛び出した、と。
 どっかで見た話だなあ、と思ったら、だいぶジャンルは違うけど安部公房の「赤い繭」だった。
 赤い繭について深い思索とかを巡らせたことは無いので突っ込まれると困ってしまうんだけど、赤い繭というのは、家=居場所を失った男が、結局家を見つけることが出来ないで、赤い繭に閉じこもってしまう、という筋の短編小説であります。居場所を失うことと死ぬことに大差ってないよね、というくらいで受け止めてしまっていいかもしれません。
 だから理樹と鈴は事故現場で足を止めてしまったわけですね。
 「さよならを言うのは少しだけ死ぬことだ」という臭い言葉があるけれど、二人に当てはめて見ると、少しの死が積み重なって合わせ技一本、みたいな。
 もしこの通り、リトルバスターズとのお別れが二人にとって人間的致命傷だとすると、どうすれば二人は生きていけるようになるか。

1.友達いなくても人間生きてる
2.二人のライフを向上させる
3.別の居場所を作る

 1は割りとアリな考えだと思うけど却下。
 2は「悲しいけどしょうがない」と受け止めることで、アリだけどやっぱ却下。
 とすると残りは3ですよ。

 別の居場所。つまり理樹にとっては鈴、鈴にとっては理樹という存在が、自分を規定してくれるくらいに強固なものになればいい。
 ここから導き出される答え。
 それは、
「リトルバスターズ!とは、メタとか実存とか構造とか色々エラそうな要素を隠れ蓑にした壮大なオペレーション:リトルラブラブハンターズ!だったのだよ!」
 ということに他ならない。なんという恋愛アドベンチャー。
 恭介の誤算は、理樹が鈴と同じくらい恭介が大好きだったことだな。
麻枝さんのギャグを読む。
 君も職場や学校で麻枝ギャグを披露しよう!
 実例を交えつつ、無粋かつナンセンスな解説を。

仕事を終え、帰宅する。
智代はまだ来ていないようだ。窓の向こうの流しに立つ姿はない。
鍵を挿して回す。
抵抗がない。すでに開錠されているのだ。
中に入って靴を脱ぐ。
【朋也】「鷹文かー?」
呼びかけて部屋に上がる。
横になって寝ていた。
…見知らぬ女の子が。
【朋也】「………」
俺はしばらく立ちつくす。
顎に手をやる。
ここの合い鍵を持っているのは鷹文と智代だけ。
あいつらに妹がいたのか…?
そんな話は聞いていない。
智代が連れてきた…?
どんな理由で?
…思い浮かばない。
すると、鷹文か。
どんな理由で?
(回想)
【朋也】「おまえ、あんま女に興味ないのな」
【鷹文】「え?」
【鷹文】「あるよ、ちゃんと」

(回想)
うわあああぁぁぁぁーーーーっ!
そういうことだったのか!
【朋也】「ということは…」
【朋也】「鷹文がさらってきた…」
それは大変なことだ。
犯罪だぞ、鷹文…。
 <中略>
さて、女の子をどうしたものか。智代にばれないうちに、押入にでも隠すか…。
俺はそっと女の子をバスタオルにくるんで、持ち上げる。
【智代】「なんだ、その子は」
ぐあ…。
すぐ背後で智代の声。
振り返ると目が合う。
【智代】「どうしてそんな小さな女の子がここにいる」
【朋也】「いや、これは、鷹文が…」
【智代】「鷹文? 鷹文がどうした」
【朋也】「えっと…」
いや、俺だけでもあいつを庇ってやらないとな。
俺はいつでも助けてやるって、あの日に誓ったんだから。
【朋也】「いや、鷹文じゃなくて…俺が…」
【智代】「おまえが…?」
【朋也】「さらってきた」
【智代】「………」
【智代】「お、おまえはっ! それは犯罪じゃないかっ」
【智代】「なんてことをしたんだ…まずはなんだ…そうだ、警察っ」
【朋也】「いや、冗談…」
慌てて電話に駆け寄る智代を制止するにはそう続けるしかなかった。
【智代】「はぁ…」
智代はまた重たいため息をつく。
【智代】「おまえの冗談は昔から笑えない。よしてくれ…」
【朋也】「ああ…」
【智代】「で、なんなんだ、その子は?」
【朋也】「俺の子」
【智代】「………」
 <中略>
その場でしゃがみ込んで、エプロンで顔を覆ってしまう。
【智代】「うわあああぁーーーーんっ」
うわぁ…本気で泣かせてしまった…。
正直に話すしかないようだ。
【朋也】「智代…その、ごめん…」
【朋也】「正直に話すよ…」
【朋也】「実は…こいつ…」
【朋也】「鷹文がさらってきたんだ…」
【朋也】「でも怒らないでやってほしいんだ…」
【朋也】「あいつ戻ってきたら、俺が叱るから…」
【朋也】「それで、親御さんに返しにいくから…」
【朋也】「な、智代…」

  ――智代アフター

ああ、もしかしたら、鈴はずっと待っているのかもしれない。
僕から、この緊張を解く日常会話が始まるのを。
そうに違いない。なのに僕ときたら…ああ…。
はい、もう、こんなですから。高速ビートですから。
もう何を言っても、第一声で声がひっくり返る自信がある…。
そりゃもう、絵に描いたようにひっくり返るだろう…。
そうして、僕の緊張も鈴にばれて、場が余計に気まずくなる…。
ああ、そうだ、最初の一声は、とにかく低く喋ればいいんだ。
緊張した声のひっくり返り現象が起きれば、なんとそれはいつもの僕の声になる。
よし…緊張してると悟られないように…低く、とにかく低く第一声を…言うぞ…。
【理樹】「ボドドドゥドオー」

  ――リトルバスターズ! 鈴シナリオ

 引用Nageeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!
 これはさすがに怒られるかもしれない。
 ともかく。
 引用したギャグ、それぞれの構造など分析してみたい。ちなみにこれらは、自分が「麻枝さんのギャグ」と言われてパッと思いついたものです。今見ても爆笑です。

 まず、沙耶シナリオ見ても分かるとおり、キャラの頭のネジがぶっ飛ぶのがひとつ特徴と言えよう。
 で、「その辺の呼吸はセンス」と言いきってしまえばそれまでなんだけど、言い切っちゃうとここまで引用した苦労が水の泡なんで、そこになんとかしてパターンを見出したいと思う。

 ひとつ目。
 大まかに言って、
 理論的に話が進む → 読者が予想しない答えが出る。
 というパターン。まともな思考の次、クリックして文章を送るととんでもなくアホなことになって面白い。

 智代が可哀想だから正直に話そう。 → 鷹文が攫ってきた 
 低い声で話せばひっくり返って正常に! → ボドドドゥドオー
 この床の凹みを均等にする形は何だろう? → ローソン

 上から順に威力が強い(主観)。
 智代のは、もうひとつの麻枝さんギャグの特徴である「天丼」との複合形。

【智代】「さて、動いてみせてくれ。まず朋也」
パンダ、パンダと。
俺はその場をうろうろ歩いてみせた後、智代を振り返る。
結構真剣に似せたつもりなんだが、智代の顔は不満げだ。
鳴いてみよう。
【朋也】「ケェーーーーーッ!」



 二つ目。
 天丼。
 同じギャグを繰り返す古典的な手法。と言いつつ正確には天丼とは違うかもしれないと思った。
 ローソン ファミマ と来て、スパイに捕まったときにセブンイレブン。別のコンビニの名前を言って時間を稼ぐか?
 と言ったように、またかよ! と思わず突っ込んでしまう。春原がラグビー部に折檻される類。あと、風子マスターになるための「誰かと入れ替わる」。

 三つ目。
 アホの子。

【春原】「だから声が大きいってのっ…」
大方、ラグビー部に対して居留守を使っているのだろう。
【朋也】「そんなの無視して、大騒ぎしようぜ。朝までフィーバーだっ」
【春原】「やめてくれっ」
【朋也】「ほら、いつものように、画びょうを踏んで大絶叫ゲームしようぜ」
【春原】「したことねぇよっ!」
【朋也】「よっし、ジャンケンで負けた春原が、画びょう踏むのな」
【春原】「負けた春原って…負けた岡崎はっ!?」
【朋也】「よーし、いくぞっ」
【春原】「えっ?」
【朋也】「ジャンケンポンッ!」
【春原】「よっし、勝った!」
【朋也】「くそぅ」
【朋也】「もういっちょ、ジャンケンポンッ!」
【春原】「よっしゃ、二連勝!」
【朋也】「早く負けて踏め、ジャンケンポンッ!」
【春原】「どうだ、三連勝!」
【春原】「って、僕が踏むまでジャンケンを続けるだけのゲームなんすかねぇ!」

 ――CLANNAD

 分析の仕様がない。
 イヤッホーウ! 国崎サイコー!
 の類。
 げげごぼおうぇっ うんこぶりぶりー! 馬鹿理樹。 スイッチ……オン!
 とか。

【春原】「ええと、縦の1…元日から三日までをなんと呼ぶか…」
【春原】「ははは、馬鹿かっての」
【春原】「三連休…と」



 さて、こんなとこでどうでしょう。
 この中で真似できそうで、効果的なのは一つ目のパターンだと思う。ビジュアルノベルだから成功してる面はあると思うけど。
 つまるところ、「大方予想される軌道から大いに外す」ってこと。
 たとえば、八回裏、セットアッパーが捕まって1点差。なお1死1、3塁。ここで監督がストッパー投入を決断。
 こんな路線があったとして、いろいろ結末は思い浮かぶ。でも麻枝さんは、出てきたストッパーがいきなり脱ぎだすような展開にしちゃうう。この例えは面白くないけど。

 で、ここで肝要なのが、実はその展開が「想像できる範囲」にあること。言ってること矛盾しそうだけど。突然脱ぎだすんじゃなくて、きちんと伏線がある。キャラクターとかね。
 「ケェーーーーーー」にしたって、CLANNADで一度朋也はやってるから、予想は出来ないけれど想像はできる。「ボドドドゥドオー」は、その直前に理樹がテンパってるのがわかってるから、「まあ成功しないだろうな」と心の準備は出来てる。その上で読者の予想から外してる。

 ……結局職人芸だよなあ。
麻枝准の作品を技術的に読む。
 ぶっちゃけてしまうと、麻枝さんって特別文章が上手いわけじゃないと思うんだよね。純粋に1文2文抜き出してみると、もっと上手く書ける人はそう少なくないと思う。
 それなのになんでこんな馬鹿みたいに面白いんだろう、と無い頭で考えた。


 作品を極めて簡単に、
「何を書くか」
「どう書くか(手段・構成・細部)」

 と見るとする。
 「何を書くか」というのは、「こういうことを書こう」という根本の部分。思想や主義主張とか。
 この部分が自分のツボにぴったりはまってるってのは無視できないんだけど、割りに特別なことはやってない。トップクラスのクリエーターなら当然かな、ってくらい。
 蛇足だけど、二次創作ではここの部分で飛びぬけてる人を結構見かける。ネタ以前の段階で「ああ、そら面白いわ」みたいな作品を作っちゃう人。リトバスのSS作家のみなさんにはそういう節があるように思える。
 んで、「これを書こう」と思った次の段階が「どういうストーリーを組んで表現するか」。
 その次が「どんな構成にするか」「細かい部分どうしよう」……って感じ。

 麻枝さんはこの「手段」の選び方が半端なく上手い。と思う。
<エクスタシーネタバレ>
 「全員生還」に物申すシナリオってことでイレギュラーな女の子を出そう、と考えるまでは出来るかもしれないけれど、そのためにスクレボを出す。この時点でさすがだけれど、「紛争地帯で育った女の子が青春を取り戻すために」とまで発展させるのは相当のことじゃなかろうか。
<ネタバレ終わり>
 風子シナリオも「頑張ってきたことが無意味にならない町」というのを書くために生霊と記憶喪失だから、やっぱすごい。この辺は多分センス。

 「構成」はどこでも言われることだけど、「前半笑わせ後半落とす」。単純明快。
 でも真似しようと思ったとき、こんなに難しいことはない。
 「落とす」の方は、「手段」(ネタでもいいな)のときに、ひとつビックリさせる憂鬱な秘密を忍ばせとけばいい。そんな難しいことじゃない。「超展開」と思われるとアレだけど。麻枝さんは巧妙に「そういうこともあるかな」という雰囲気を作って、勢いのある文章で押し流す。この辺も多分難しい。
 でもなにより問題なのは「笑わせる」ことの難しさ。これがもう麻枝さん一番の武器と言っても過言ではない。


 前置きが長くなりましたが、要するにこの記事は「麻枝さんにギャグを学ぼう」というだけです。麻枝さんのギャグの分析など出来たらいいなと思うんです。
 ひとまずこれくらい。
こう言ってしまうとなんだけど
 贔屓のチームから代表が選ばれてないとオリンピックが物凄く気楽に観られてよろしい。

 三番森野
 四番新井


 改めて思うんだけど、これが野球日本代表か。数年前こんなオーダー言ったら精神病院だぜ、まじで。今でも十分アレな人になれるけど。
 このメンバーで勝ち上がったらすごいよほんと。

 そして華々しいオリンピックの影で三安打三打点のシーボル。うーん、天性の地味さだな。
沙耶シナリオ番外。
 ネット上のどこを探しても「エクスタシーの歌」を褒めている人を見かけなくて絶望した。
 ……いやあ、そうか、ダメなのか。うーん。わりにいいんじゃないかと思ったんだけど。
 エクスタシーという言葉の響きがダメなのかなぁ。あるいはみんな体調が悪いのか?



 で、沙耶シナリオうわさの番外編。やっとできた。以下反転。
 
 沙耶のぶっ壊れっぷり面白い。麻枝さんはやっぱすげえや。
 エクスタシーモード突入から時風やっつける流れは笑うしかない。
 恭介がどうなってしまったのかが心の底から気がかりではあるんだけど、沙耶にとってしてみれば麻枝さんらしからぬGoodEndだよね。
 謙吾と一緒になってさ。みんなして頑張ってあの世界を維持していくわけだよ。そら前には進めないかも知らんけど、成長しなきゃいけないのは時間が進み続ける場所だけのことで、あの幸せな世界に永遠に留まれるのであれば、それに勝る幸せは無いと思う。進歩は無いけど。それに、進もうと沙耶が決心すればいつでもできるわけで。

 あと沙耶シナリオの戦闘の多さについてひとつ。
 麻枝さんが意識したかどうかは分からんけれど、多分「あや」の生活っていうのはこんな風にせわしくて、ろくすっぽ誰かとの関係を考えたりする時間も無かったんだろうなあ。
 てなわけでアリ。

ひだまりスケッチ×365 「さえ太」 感想。
 やっと一息つけるかと思ったときに扁桃腺が腫上がってしまった。
 その鬱憤晴らしじゃないんだけれど。


 忌憚なく言ってしまうと、大変つまらなかった。四話までと比較すれば遥かに。
 「美術の専門学生」ってキャラが寄り集まって、そのちょっとズレた感性が個性とごっちゃになって出てくる。その感性を演出や効果によって表現する。
 そーいう他のアニメにゃ真似できない部分が面白いんだと思うんですよ。ここ最近の二話は極論シャフトが作る必要が無いし、「ひだまりスケッチ」ってタイトル付けて放送しなくていい。

 今回の話。
 沙英さんはどっち付かずで、他の三人にほんの薄っすら劣等感なり壁なりを感じてるよーなお人の気がしないでもない。課題に一緒に行けなかったり。「仕事」と「学校」の両立に苦しんでたりね。夏目とかに心配をかけてしまったり。
 その辺をここでスルーするんだから、多分伏線なんだろうとは思うんだけど、でも話が面白くなかったら意味無いよなあ。
 まー「風呂出しとけばどうせ喜ぶだろ?」と言われれば否定するのは至難ですので、その方向性もありといえばあり。

 そういや第一期も途中で息切れしてたな。
リトルバスターズ!エクスタシー 感想まとめ1。
 一通り終わりました。
 無印からルートがあったヒロインのシナリオについては過去の日記や本家の考察でそれなりに書いてきたので、追加ヒロイン、追加要素について重点的に。


 ネタバレにならない範囲で総評しますと、
・追加パートのおかげで無印やってても大変面白かった。
 追加部分が若干説明過剰、描写過剰で鼻につくってこともありましたが。

・エクスタシーシーンは健闘した。
 一部ヒロインは下手にくちゅくちゅするより遥かに興奮しましたよ。童貞臭さがなんともいえず。
 というのは置いときまして。
 エロシーンで涙ぐんだのは初めて。あと、しゃらららららふ〜わ〜、えーくすたすぃ〜、が大分気に入った。

・沙耶ちょーいいな。ぶりぶりぶり〜!


 以下ネタバレ反転の感想。

 リトルバスターズ!エクスタシーにもっとも考えさせられたのは、動物を飼うということの重みでした。
 クロしかり、ココナッツ、ペリメニしかり、生き物の命を預かるということは時に自分の行動を曲げねばならないくらいの重いことなのだなあ。と。
 いや、下んないことかもしれないけどさ、でもゲームから離れたプレイヤーに、生活を送る上での影響を与えるっていうのはもしかするとすごいことなんじゃない? とりあえず猫を飼いたいという希望は断念することにしよう。


 クドシナリオ
「クドに決めさせる」選択肢は素晴らしいな。
「クドは面倒な選択を理樹に押し付けてるだけじゃね?」という感想をいつだか聞いたんだけど、この選択肢はクドのそういうともすれば卑怯で汚い態度を指摘した。クドの「なんちゃって自己犠牲」に対して厳しく当たったり、クドシナリオのそういう部分は本当に好きだ。
 そして選ぶことと選択肢を消すことは違うよ、という言葉にもはっとさせられた。
 ただ、クドの宇宙飛行士になるのを諦めて先生を目指す、という姿勢は決して間違いじゃない。壁が目の前にあったら曲がり角なんだと考えるのも大切なことだし、なにより日本に来て仲間たちと一生懸命勉強に励んだ、という経験がクドの人生に生かされるのは素晴らしいことだと思う。

 色々解説が余計に感じられたんだけど、どうなんかね? 言われんでも分かるわ! というのはごーまんでしょうか。


 葉留佳・佳奈多シナリオ「葉留佳さんは僕に好かれることができる」
「彼女(佳奈多)はそうじゃない」
 ってセリフが一番盛り上がる部分だった。
 とんでもない大嘘なのを承知で、それでもその言葉に縋ってしまうはるちんがグッド。すごい空しい言葉だと思う。葉留佳の佳奈多には無い長所って部分でこう言うんだからすごいよ、ほんと。
 しかしやれば出来る子って設定はどうなんだ。
 

 佐々美シナリオ
 単純に面白かったね。怒涛の勢いで最後まで押し流された。佐々美が鈴を敵視していたのは、後先考えず「可愛けりゃいい」ってノリで猫を構ってる部分だったんだなあ。決して謙吾の幼馴染だからなんかじゃなくて。


 朱鷺戸沙耶シナリオ
 「現実と向き合う大切さ」ってリトバスではやたら強調されてるけど、実際虚構世界が永遠に維持できるのであれば、毛の先ほども現実の心配なんてする必要はない。逆に言えば、虚構世界が永遠であることがありえないからこそ現実のことを考えなきゃならない。自分の思い通りにならない場所でどうすれば有意義に生きられるか? という問いの答えを探さねばならない。
 っていうのがリトバスの基本スタンスだと思うんです。

 そんな中で死んでる沙耶さえも現実を志向するっていうのが面白いよね。
 といいつつ、沙耶は別に虚構世界を脱出したいと思って自殺したわけじゃないんじゃないかと思う。
 沙耶は虚構世界の中で「漫画に出てくる最強の女スパイ」の姿形しか取ることができなかった。自分の生きてきた現実と日本の高校生の現実のギャップがすさまじすぎて、しかも前世紀的に「自分」を宙ぶらりんにしてたもんだから、「元ネタ」なしには虚構世界に存在できなかった。
 従って、「秘宝は実は生物兵器」、「恋人の前で自殺」という部分は元ネタの通りだったんじゃなかろうか。
 そのはずなのに涙が溢れて止まらなくなる。あれだけゲームのキャラ然、漫画のキャラ然と振まい続けた最後の最後で。

 恭介は「虚構世界に閉じこもっててもいいんじゃないか?」と少しは思ってたであろうということが、漫画に没頭してる姿から想像できる。
 そんな恭介を奮い立たせたのが沙耶だったのだよ。沙耶という悲しい女の子の痕跡を「理不尽な現実に」刻み付けてやりたい。理樹の心が現実を生きる限り沙耶の痕跡も生きつづけるに違いない。そう思ったのさ。
 と、考えると、恐らく鍵ヒロインの中でも1,2を争う不幸な生涯だった沙耶さんですが、不幸なことに変わりはないにせよ、ほんの少しだけ救われるんじゃないでしょうか。

 「この学校に他の機関のスパイが紛れ込んでる」と聞いたので、てっきりクドがソ連国家保安委員会の手先になったのかと期待したんだけど違ってて残念だった。
 


 さすがEX、ってくらい、描写は薄いがねっとりした充実のエロだった。
もしかしたらいまさらだけど。
 ネタバレ反転。


 リフレインで出てくる鈴の友達の小学生、あの名前って猫に由来してるのか!
 鈴は小学生の友達なら作れる、と思ってたけどそうじゃなかったのね。


 リトバスってこんな面白かったっけ、ってくらい面白くて何も手に付かない。
 はるちんのエクスタシーシーンは今まで見てきたどんなエクスタシーよりどきどきした。あとで細かく。
佳奈多シナリオのネタばれー。
 はるちん関連のシナリオをやってるとどうにも体調不良に見舞われる。たぶんそれだけ上手いんだろうと思う。あるいは自分の胃が死ぬほど弱いか。
 城桐さんのシナリオって場面場面が面白くて、つい最後まで読んじゃうタイプな気がする。寮会の仕事をしてるときはまさにそれだった。

「おまえには関係ない。放っておいてくれって」
「叫びだしたくなること、誰にだってあると思うんだ」
「でもさ」
「そう叫んだあと、怖くてたまらなくなるんだ」

 とかさ、別に深い含蓄があるわけでなし、シナリオを考える上で意味がある言葉でも全然無いんだけど、プレイ中に読んだときグっと来るものがある。こういう力で進めていくシナリオもありだなあ。

 佳奈多視点が多すぎるのはどうかな? あまりにも説明過剰、描写過剰じゃないかな? と思ったんだけど、終わってみればなんのことない。()書きの心理描写なんてのはあんまり上等な表現じゃないんだけど、中盤の回想ではそういうのが遠回しに「悲劇に酔ってる佳奈多」を表してるんじゃないかと思った。
 本気で考えれば解決策がまるで見つからないなんてことも無かった気がするんですよ。それをしないで不幸を背負い込んでるのが昔の佳奈多だったわけで。
 そこら辺のジメッとした感じが、ラストで一気にふっ飛ばされるのは気持ちがいい。
 それだけのためにあるシナリオだとは思うんだけど、ラストが本当に面白いやら輝かしいやらでもうね。花嫁奪還なんていまどき流行りませんけど、そこがいいと思う。
 なんというか、「子供らしい分かりやすさ」がある。子供っぽいってのは必ずしも否定されるべきじゃなくて、問題はウジウジ複雑なんだけど、案外解法ってのは単純明快、ってことは現実でも普通にある。
 爽快だった。佳奈多の手を引いてる葉留佳っていうのがいいね。

 オムレツ・オムライス専門店ってどんだけあざといんだよ! 最後の最後で泣いちまったじゃねえか! こんなありがちなセリフなのに!
 涙腺が最近緩い。


 エクスタシーシーンで火傷のCG出さないのは、うーん?


 あと佐々美シナリオについて軽く。
 なるほど、こう来たかw
 単純に面白くて好きだよ、こういうシナリオ。
鈴のかわいらしさ。
 猫が犬の何十倍も可愛いのは、幼い自分の小指を齧ったり尻に噛み付いたり顔見ただけで吠え出したりしないから、というだけではないのです。
 猫たちはまず何でも食う。牛の乳は飲めないとか、タマネギやイカを食べると致命傷になるとか、いろいろ言われてるのに平気で食べる。そして無事生きてるやつも居る。
 そーいう適当さが可愛いと思う。無防備さが可愛い。というか、そんなアバウトさに憧れさえする。
 そして無軌道。性格みたいなものはあるんだけど、それ以外に行動規範が見当たらない。たとえば犬は家庭内で序列が定まってないと落ち着かないらしいんだけど、猫とかぜんぜん感心なさそう。変な建物の中でゴロゴロしてたら勝手に食い物が出てきた。そんな感じ。

 リトバスでも猫時間の話があったけど、含蓄があるのかないのかは差し置いて、猫にはどこか自分内時間みたいのがあってそれを基準に生きてるんじゃないか、ということを感じさせる。
 で、指向性なんか無くても充実してるんだろうな、と考えると、人間というのは大変不自由だと思う。

 つまるところ鈴シナリオはとっても楽しいな、と。